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「パラクレート（世界の守護者）」になる運命を持つ亡国の王太子・バアルの冒険の旅が、今始まる！架空の地「エディン」を舞台に繰り広げられる壮大なエピック・ファンタジーノベル。■ストーリー三王家により分割統治された大陸（エディン）。しかし、エディン歴1014年、ニサンの月、平和と豊穣を祝う大祭儀の最中、突然、三王家の一つである「エリム王国」が、「ラルス王国」に攻め込んだことによって、エディンの平和は終わりを告げる。「エリム王国」の侵攻によって、ラルスの王・ナディムドが倒れ、王太子であるバアル（主人公）も裁きの塔に幽閉される。暫くの時が流れ、バアルの元にアズと名乗る女性が現われ、選択を迫る。このまま囚われの身のまま死ぬか、それとも亡き父王の最後の言葉「世界を救ってくれ――」の真意を確かめ、そのように生きるか、を……。

叢雨直人（むらさめなおと）は都会で一人暮らしをしている大学生。大学が夏休みに入り、実家の神社がある田舎に帰省する。 実家の叢雨家は、園子・東亜子・真名・あゆ・志乃、そして直人の6人家族だが、全員とも血の繋がりのない他人同士。 直人は幼い頃、神社に捨てられていたのを家長である園子に拾われたのだ。元々の居住者である園子以外は、みんな直人と同じように理由があって集まった者たちである。 ただし、直人と志乃を除くとみんな龍や、大蛇、天狗といった、人間以外の存在だった。しかし、直人達はそんなことは気にせず、本当の家族のように仲良く暮らしてきた。 直人は、大学を卒業した後、田舎に戻るか、都会に残り就職するかで悩んでいた。 直人が悩む理由は、田舎に帰らないのは今まで自分を本当の家族のように育ててきてくれたみんなに対する裏切りになるのではないかということと、唯一の男として、姉妹たちを守るのも自分の使命ではないのかと思っているからである。 しかし、卒業生の先輩から就職しないかと誘われており、世話になった先輩に対する感謝と、自分の力を試してみたいという気持ちもあり、板ばさみ状態になっている。 そんなある日、どうすれば良いか悩んだ直人は、家族のみんなに相談をする。・・・ 昔から何も変わらなくて、これからも変わることはないと思われてきた直人と彼女たちとの関係が、そのことにより変わり始める…

3年ぶりに『夢降ケ里』を訪れた主人公・千亜樹とその妹・はつみ。仲の良い親戚である神林家の両親が旅行に行くということで、その間、神林家の2人の娘の面倒をみる事になったのだ。しかし、神林家には優秀なお手伝いさん・サキがいるので特にすることも無く、暇を持て余してしまう。そんな千亜樹は、興味本位で何が出てくるかわからないという神林家の巨大倉庫の整理を始めた。整理の最中、少女の姿をした人形が突然動き出し、千亜樹に話し掛けてくる。驚いて腰を抜かす千亜樹を尻目に、夜中にもう一度来なさいと一方的に約束させる、紅巴。その夜、紅巴は千亜樹に重大な秘密を打ち明ける。それは、紅巴の力を使えば千亜樹を他人の夢の中に送り込め、その夢に干渉できるという、まさに夢のような話だった。半信半疑ではあるが千亜樹は紅巴の導きで、眠っている女の子たちの夢に入り、本当に夢を操作してしまう。しかも、自分のことを秘密にしてもらう代わりに毎晩一人、誰かの夢の中に割り込ませてくれるという。千亜樹は喜んで紅巴に協力する事を約束した。面白い遊びを手に入れた千亜樹は、毎晩神林家の女の子達の夢に潜り込んではHなイタズラをするようになった。女の子達も夢の中では、現実で言い出せない気持ちを開放するかのように、どんどん過激に千亜樹を誘っていく。そんな日々を過ごしていると、ある日女の子達の夢の奥底に何か違和感がある事に気付く。紅巴が言うには、実は彼女達は魔物によって死ぬ事を運命付けられた人間だったのだ。契約によって死ぬ事を運命付けられた娘には、その証として「契命樹」という目印が心の奥底に刻まれ、そこには彼女達の死ぬ日時とその原因が記されているという。さらに紅巴は彼女達を救う為に現れたのだと千亜樹に打ち明けた。「契命樹」に記された内容を知れば、彼女達の死を未然に防げるかもしれない。夢は人の心の中を映すもの。しかし自分以外の人を他の人の夢の中に割り込ませる力はあっても、紅巴自身には他人の夢の中に入る力はない。だから、紅巴は契命樹を見つけさせようと千亜樹を夢の中へ導いていたのだ。そして紅巴は千亜樹に自分の代わりに「契命樹」を見つけてほしいと頼んでくる。……「契命樹」を見つけるため、女の子達の夢の中に何度も入るうちに、彼女たちの心の奥底に秘められた気持ちを知っていく千亜樹。果たして千亜樹は無事「契命樹」を見つけ、彼女達を救うことができるのか―――？

大学進学を機に一人暮らしを始めた夏坂秋司（主人公）。海の見える小高い丘の上にはあるアパート。海風が心地よく、住み良い場所だった。大学も夏休みに入り、彼の住むアパートに姉の深冬と、妹の春瑠が遊びにやってきた。久しぶりの再会に三人は喜び合い、近況話に花を咲かせた。とりあえず姉妹の寝泊りは、秋司のアパートになる。こうして一つ屋根の下で一緒に過ごすのも実家で暮らしていたとき以来だった。姉妹と楽しく過ごす毎日に充足を感じる秋司。しかし、実家の母親に言われた言葉を思い出し、不安な気持ちになった。姉妹は秋司に対して肉親以上の感情を抱いている……、このままでは姉妹を、家族を不幸にすると……。秋司は母親の言葉を噛み締め、葛藤するが……。