県内有数の進学校でトップクラスの成績を維持する優秀な生徒、市条和哉。彼は電車内で痴漢を行い、ストレスを発散するという習慣を持っていた。持ち前の優秀な頭脳を発揮し、常に痴漢を成功させていたが、ある日、佐瀬こよりという少女への痴漢に失敗してしまう。原因は彼女の友人、宮戸里桜に妨害されたせいで、和哉は駅員に引き渡される直前に逃亡を試みるも、ホームでバランスを崩して線路に落下。列車に轢かれて重傷を負い、意識不明の昏睡状態となってしまう。一年後、彼は奇跡的に意識を取り戻したが、最初は事故の影響で記憶が混乱し、自分が誰かすらもわからなくなっていた。しかも身体は指一本動かせず、呼吸すら機器の補助なしではできない状態。だが数日後――信じられないことが起こった。診察中の主治医が彼の身体に触れた瞬間、『彼』が『主治医』になっていた。彼の意識が主治医の身体を乗っ取り、自由に動かしていたのだ。最初はこの現象に戸惑い、混乱したが、試行錯誤を繰り返しているうちに他人の身体へ『転移』し、『寄生』できる仕組みを理解していった。そして事故のことを思い出した彼はある決意をする。自分の人生をメチャクチャにした宮戸里桜と佐瀬こよりに復讐してやる、と。その時、憎悪と欲望が連なる、絶え間なき凌辱劇が幕を開けたのだった。