工藤啓一は焦っていた。 と言うのも、あと半月で三十歳になるからだ。 いよいよ三十路の大台に乗るわけだが、問題はそれだけではない。 そう、彼は童貞だった。風俗にさえ行ったことがない。いわゆる真性童貞。 そんな彼の前に、昔から知っている幼なじみの女の子が現れる。 ツインテールにTシャツ、ミニスカートといういでたちの、どこにでもいる、しかし健康的な美少女に、啓一は欲情し……