シリーズ作品「姫騎士オリヴィア」の画像

美しき常勝の英雄は、自らの尊厳と引き換えに国民の生命の保障を申し入れ、混乱と恐怖に慄く人々を速やかに鎮めたという。その名は『ミトラスの白き薔薇』姫騎士オリヴィア。一方、ミストラルを征圧したケルトゥーラ王国軍のその第二師団長を務めるテレサ・ケルトゥーラも王女でありながら戦場に身を置く姫騎士である。出自も立場も違う二人は、だが、一人の男の手によって牝犬へと堕とされる…。

ケルトゥーラ王国軍 第二師団長テレサ・ケルトゥーラ。彼女もまた王女でありながら戦場に身を置く姫騎士である。旧リンデガルド王国領に駐留するセシルの元にテレサは合流した。素直に想いを伝えられないテレサにとって、上辺の理由付けなど何でもよかった。ただただセシルのそばにさえ居られれば…。しかし。「こんなところで邪魔立てされるわけにはいかない」――――純粋な想いなど通じるはずのないほどに歪んでしまったセシルは彼女の自由を奪い、じわじわと嬲るように、自らの欲望の色に染めていくのであった…。