正社員を個人的な理由で自主退職した俺は、それから鬱気味になりしばらく自宅にひきこもっていた。しかし働かないと生活していくことができないので、再び派遣社員として働き始めた。派遣先の倉庫で一人の青年と出会った。とても話があって、すぐに仲良くなった俺たち。孤独な雰囲気を漂わせた大人しい青年だった。芸術系の大学に通っていて、漫画や絵を書いていると話してくれた……。青年の絵は素晴らしかった。漫画にしておくのはもったいないほど、漫画の一コマずつに丁寧な絵が描かれていた。まるでその一コマずつが立派な一つの絵の作品として成立するくらいの完成度だった。話の構成を考えるのは得意ではないと言っていたが、漫画自体も面白かった。主人公と青年との友情を描いた短編創作小説です。最後には感動の結末が待っています。文字数は7600字程度です。