両親の都合で生まれた土地を離れていた主人公、諫早一真（いさはや・かずま）は、十年ぶりに帰郷した。そして、幼馴染の梗月美琴（こうづき・みこと）が学ぶ明鏡聖学館（めいきょうせいがくかん）に転入する。人里離れた山間に建つ全寮制の学園では「聖女ルキア」の伝説が語り継がれていた。美琴との再会は、一真に軽い衝撃を与えた。かつて好血症で辛い毎日を過ごしていた彼女は、すっかり回復し明るく快活な少女に変貌を遂げていたのだ。「美琴を守る」その想いを遂げることなく故郷を後にした一真に対し、過ぎ去った時間は容赦ない結果を突き付けることとなった。しかし、聖学館を取り巻く状況は、ノスタルジックな感傷に浸ることを許さなかった。深夜に目撃した美琴の不可解な行動、後を追う一真を襲う野獣と化した学生。そして、絶体絶命の一真を救った金髪灼眼を有する謎の美少女。一真の知らない美琴の秘密とは？明鏡聖学館で何が起こっているのか？その身を賭けて信じる人を守る……一真の戦いの日々が始まろうとしていた。