小国『マンダミン』。この国では数年前に大臣が反乱を起こし内部抗争が勃発し、国は事実上崩壊した。その際、城の地下に封じられていた迷宮の封印が解かれ、マンダミンにはその日暮らしの冒険者達が集まることになる。そんな冒険者の自治区の中に息を潜めている者がいた。現在、行方不明とされている王太子である。身を隠すように生きてきた王太子だが、隠れ続けられる訳もなく本来の身分に気づかれてしまう。が、死を覚悟した王太子を守ったのは他ならぬ冒険者達であった。権力も力も能力すらもない彼女は選択した。自分をを守ってくれた冒険者達の役に立つということを。