妹の画像

たいせつな人が、います…。幼い頃のあの事件から、病弱な妹は「憎むべき存在」から「絶対に守るべき存在」となった。何が起ころうと、彼女を守ってやることが兄である自分の幸せだった。この一瞬の幸せがいつまでも続くように祈る兄と、その兄の背中を見つめ続けてきた妹…。互いの存在をたいせつに想う心はいつか、愛情にも似た感情へと昇華していった。新しいことに取り組む1999年1作目の意欲作「加奈 〜いもうと〜」は、ディーオーがお贈りする初の純愛ノベル。「好き」「愛してる」以上に「たいせつ」に想う、純粋な心を感じてください。

葛城哲雄は血縁のない姉である悠里と、その妹で寝たきりの美少女、雛乃の姉妹二人と3人暮らしという家庭環境で暮らしている少年。唯一の血縁だった母はずっと昔に死んでおり、以来三人で生きてきた。悠里は語学力に秀でており、その能力を生かして自宅で翻訳の仕事をして生計を立てる一家の大黒柱。雛乃は哲雄が物心をついたときから寝たきりで意識がない。なんの病気かは医者にも分からないが、植物人間とは違うらしく、彼女は美しい人形のようにずっとベッドに横たわっている。哲雄と悠里の二人は彼女の世話をしながらそれなりに普通の日常を送っている。哲雄には二人の幼馴染がいる。一人は右隣の花屋の娘、いづみ。友達以上恋人未満の関係をずっと続けている元気少女で、哲雄の部屋とは窓を伝って行き来できる部屋に住んでいる。もう一人は左隣に住んでいる本屋の息子で、小太りだが気のいいオタク青年、征司（ただし）。3人はいつも仲良く過ごしていた。彼らの暮らす街に猟奇な出来事が起こる所から物語は始まる。それはバラバラ連続殺人事件。巨大な刃物で人が何人も殺される事件だった。それらの事件は偶然のように哲雄が直前までいた場所で起こっており、気味悪がりつつも自分とは無関係だと信じている哲雄。ただ、悠里だけは微妙に不安がり、哲雄の身を案じるのだった。

主人公の雪白紀世は天坂という山に囲まれた町で「雪白家」の家族として普通に暮らしている。 紀世には生まれた時から両親がいなかったため、雪白明日香という義理の母の養子になった。そのおかげで、血がつながってない綺麗な姉・夏美、可愛い妹・はずなを持つことになった。 ある日、天坂町だけに存在する山神戦という山の神を奉る祭りが行なわれた。 …その祭が終わる頃天坂の坂で大きい犬と一緒に自分を見つめる少女に会う。 微笑みながら紀世を見つめる少女。 その瞬間、少女は気を失い、倒れてしまう。 紀世は慌ててその少女を家につれていく…。

主人公・大島怜二は、今年から3年生になったごくフツーの学生。もちろん、彼女はいない…というより、彼の生活環境にちょっとした問題があったりするのだ。彼の周りには幼馴染を初めとしたヘタに親しい関係の女の子達が居るために、どうも他の女の子達が寄ってこないという状態に陥っていた。幼馴染の葉月（はづき）と、その姉で担任でもある双葉（ふたば）先生。それから親父の今は亡き親友という人の娘で、養女であるちひろちゃん。そして従姉の未緒（みお）姉と、親父の部下で昔から面倒をみてくれていた頼子（よりこ）さんの5人。葉月は学校で、千尋ちゃんはバイト先で、そして未緒姉は学生会でガールハントを邪魔する確信犯達！そんな中、ある誕生日の親父の何気ない宣言が彼の生活を変えてしまう事になった。「じゃあ、今日から葉月ちゃん、ちひろちゃん、未緒ちゃんは、怜二の嫁ってコトになったから」その晩、3人娘の見ている前で、レクチャーと称し頼子さんに童貞を捧げてしまった主人公。しかし、これは3人娘が繰り広げる激しい本妻争いのほんの幕開けでしかなかった。

ローマで神父修行中の主人公は女性絡みのトラブルに巻き込まれ日本に帰って来た。行く宛ても無い彼は学生時代お世話になったシスターのところに転がり込むのだがそこで思わぬ頼みごとをされるのだった。下着泥棒が出没する看護学校の女子寮に、警備もかねて住み込んで欲しいと…。